泣いたって、泣いたって
僕の現実は変わらない
目の前の困難はまだ立ちはだかるし
頭の中の憎しみもまだ渦巻くし
泣いて花畑に一瞬で変わるのならば
幾らでも泣こう
だが現実は変わらない
それでも僕の涙は勝手に流れ
心に刺さった棘を
少しだけ抜き取り
頭の中に詰まった膿を
少しだけ溶かし
ほんの少しだけ楽にしてくれる
泣いた後の酷い頭痛に襲われても
これは治療の痕なんだと
自分に言い聞かせ耐える
腫れた目は戦いの証なんだと
自分を誇りに思う
そうして泣いて
少し気持ちをリセットしたら
明日からまた笑う
人は日々笑えるように泣くのだと気付き
泣く事を我慢ばかりしていると
人相の悪い不貞腐れた表情ばかりになる
ラジオで流れる音楽が雑音に聞こえるか否か
そんな違いで
泣かないか否か
心の鉛を増やす
僕は綿菓子の様に軽くありたい
軽やかな心でありたい
だから泣こう
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