忍者ブログ
自己満足の詩集ブログです(=゜ω゜)ノ livedoorからのお引っ越しwww 基本ダークな詩が中心です(=゜ω゜)ノ たまに短編やら掌編やら小説も書きますm(__)m      最初に★入城案内★を読んでくれると嬉しいでつ(=゜ω゜)ノ
| Admin | Write | Comment |
プロフィール
HN:
小鳥 歌唄
HP:
性別:
非公開
職業:
自宅警備員
趣味:
無関心
自己紹介:
詩を唄います。
不思議な不思議なお話をご用意しています。
醜い醜い詩をご用意しています。
闇へとご案内致します。素敵な夢を見れるでしょう。
・・・多分ね。
長編小説
短編集等
最古記事
(04/09)
(04/10)
(04/11)
(04/17)
(04/18)
最新記事
(11/19)
(11/06)
(10/29)
(10/03)
(10/02)
カレンダー
11 2024/12 01
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
バーコード
ブログ内検索
共有
アナタは信じますか?この物語を・・・。それとも信じない?どちらでも構わない・・・。だってこれは、僕が作ったお話だから。

ある処に一人の女が居た。ある処に一人の男が居た。老人も居れば子供も居る。成人も居れば男も女も居る。沢山の人間が居る。だけど各々が居る場所は別々 の所。それぞれが違う場所に居る。
一人は緑溢れる森林の中に。一人は真っ赤に咲き乱れる薔薇園の中に。一人は灰色に染まる洞窟の中に。一人は青く広がる海の中に。時には月の上に、あるい は見た事も無い宮殿の中に。

全ての者が同じとは言えない場所に、全ての場所に同じ物が存在をしていた。
それはどこにでも在り、誰の場所にも必ず存在している。一つの巨大な氷。

氷の中には自分が居た。それぞれの場所に居る、氷漬けにされた自分。もう一人の自分。
しかしその姿は今居る自分とは異なる者だった。氷の中の自分の姿は、全く異様な者ばかりだった。

ある者には黒い羽根が生えており、ある者には蛇の様な体をしている。別の者は岩の様な皮膚を纏っており、また別の者は下半身が魚になっていた。巨大で あったり、小人であったり、羽が有れば角が生えている者も居る。
それらは全て人間とは呼べる品では無かった。しかし紛れも無く自分と同じ顔をしている。これは紛れも無く自分なのだと、誰もが察する。

「触れてみようか?」

ある者はそう思い、氷に触れる。

「恐ろしい・・・。」

ある者はそう思い、氷から離れる。

これにより分岐が出来上がる。氷に触れた者と、氷に触れなかった者。

ここは夢の中。夢の中で訪れたそれぞれの場所。全ての人間が見る事の出来る夢ではなく、何か大切な物を探している者だけが見る事の出来る夢。心に霧の 掛った者が辿り着ける自分だけの場所。
幸運にも自分の場所に辿り着けた者達。そして彼等に与えられた選択。氷を『触れる』か『触れない』か。氷の中のもう一人の自分を『認める』か『認めな い』か・・・。

夢を見た者が目を覚ますと、そこに分岐が現れた。

『氷を触れなかった者』はいつもと変わらぬ日常へと戻って行った。大切な物は見付からぬまま、心の中には霧が掛かったまま平凡な日々を過ごして行く。

『氷を触れた者』は変化が起こった。氷の中に居たもう一人の自分が、今の自分の中へと入っていた。夢の中から連れて来てしまったのだ。鏡の中にはもう一 人の自分の姿が映る。その姿は美しい者も有れば、醜い者も。
しかし心の中に掛っていた霧は、綺麗に晴れ渡っていた。とても清々しい気持ちになっていた。探していた物が何だったのか、分かった様な気がし、見つけた 様に思えた。

それは記憶だった。もう一人の自分の記憶・・・。

それから日常が日常で無くなり、生活の全てが変わった。以前よりも幸せに感じる者も居れば、以前に増し不幸に感じる者も居た。しかし『死』を恐れる事が 無くなった。『生』を感謝する事も無くなった。ただ『今』を大切に感じる様になった。

彼等が見た氷の中の自分は、何だったのだろうか?隠し続けていた心?認める事の出来なかった思い、歪み、又は願望。それぞれが様々な見解をし、考え る。しかし僕はこう答えよう。氷の中に居た自分と同じ顔をした者は、それは彼等の前世だったんだよ。氷に触れた者は前世の記憶を取り戻した。だから日常も 変わってしまったんだ。触れなかった者は変化を拒んだ。変わり映えの無い日常を選んだんだろう。でもこれは夢の中のお話であり、夢から覚めたと思い込んで いるだけかもしれない。まだ夢は続いていて、彼等はまだあの氷の前に居るのかもしれない。ならばどこからが現実?それを決めるのも彼等だろう。触れた後 か・・・触れる前か・・・。

だって、夢の続きは好きなだけ自分で作る事が出来るんだから・・・。


アナタが夢の中で氷漬けになった自分を見付けたら、触れてみる?それとも触れたりはしない?

どちらが幸せになれるだろうか・・・。

拍手[1回]

PR
                              
      
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
COMMENT:
PASS: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする
≪ Back  │HOME│  Next ≫

[21] [20] [19] [18] [17] [16] [15] [14] [13] [12] [11]

Copyright c ♪蝶歌美詠堊城♪。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material By 御伽草子 / Template by カキゴオリ☆
忍者ブログ [PR]