許された快楽の為に
禁じられた呪縛を放つ
永遠のモノのする為に
心臓に刻み込む印

ナイフで瞳を抉り出し
ホークで突き刺し見つめる
そこに映り込むのは私だけでいい
暗闇に堕ちる様に囁く

「アナタを食べて一つになりましょう」

天使がくれた羊の贈り物を
悪魔に捧げ血肉を喰らう
歪んだ指に赤い糸を結び
呪文を唱える

「永久の愛を」

朽ち果てた果実を磨り潰したら
血塗られたティーカップに注ぐ
甘い魅惑をひとさじ入れて
毒されたお茶会をしましょうか

椅子に打ち付けられた体
施錠された扉
ここは特別な鳥籠の中
二人だけの楽園

「死が二人を別つ迄」

手に入れた筈の愛は冷たくて
凍えた心に棘だらけの言葉
魔法が解けたシンデレラのように
夢から覚めていく

現実はまだ見たくない
毒林檎をかじって
覚めない夢を見ましょう
永遠に二人
王子様のキスはいらない
王子様なら隣で眠っているわ
心臓にナイフを突き立て

「永久にね」

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