毎晩夢を見ていた
龍にの背に乗り空を駆け抜ける夢を
迫力ある視界
髪を吹き飛ばす強風
手に触れている硬い鱗
頬を切る冷たさと頬を包む温かさ
全てがとてもリアルで
全てに感覚が有った
心は弾み
冒険を楽しむ無邪気な子供心
それがたまらなく楽しく
爽快で喜びに溢れていた
一つの年が終わり
冷たくも眩しい光で目覚めた
それはとても不思議な感覚だった
まるで龍が脱皮でもしたかの様だった
また日が沈む
あぁ、また夜が訪れる
今宵も楽しもう
龍との冒険を
当たり前の夢
当たり前の景色
当たり前の感覚
だがその日は違っていた
そこは真っ暗な暗闇の中だった
暗闇から暗闇が襲って来る
必死に暗闇を駆け抜けた
何処までも続く暗闇
一寸先の光をようやく見付け
手を伸ばした
暗闇を駆け抜け掴んだ光
その瞬間、空を駆け抜けていた
龍の背に乗ってでは無く
自分の足で
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