底へと落ちて逝く
奈落の底へと
僅かな光さえも
暗闇に飲まれて逝く
わたしの恋路は迷子ばかりで
気付けば途方に暮れています
そこは深く暗い洞窟の中の様で
叫び声だけがやたらと響くのです
一本の金の糸が空から来る事も無く
只々臥せって涙を流すのです
これは悪夢ははたまた幻覚か
仄暗い洞窟の奥で
手を振るお前さんを見た気がしました
否、手招いているの間違いか
戻って来い、戻って来いと
わたしを暗闇の底から引き摺り出そうと
光降る世界に呼び戻そうとしてくれている
そんな気がしました
わたしはそんな幻を信じ
洞窟から這い蹲って出て来る日もあります
が如何せん
外に出てもお前さんは居はしません
居るのは絶望、失望
期待外れの淡い夢
わたしは再び奈落の底へと突き落され
深い暗い洞窟の中へと舞い戻るのです
後幾月繰り返されるのでせう
あゝ光が欲しい
眩しくて暖かい光が
恋しいお人にお伝えしたい
わたしはまだ繭の中で眠る昆虫なのだと
愛情を注げば美しい蝶よ花よとなり
幸せを振りまくでせう
[0回]
PR
http://utau.kagome-kagome.com/Entry/446/繭