世界は余りに広過ぎて
その存在は余りに大き過ぎて・・・
この厖大で広過ぎる世界の中に
僕と言う小さ過ぎる存在が座る椅子は
用意されていなかった
何処にも着席をする事が出来ず
ならば空へと居座ろうとしたが
丁度銀色の雨が降って来た
銀色の雨を一粒握り締めると
酷く鋭く冷たく・・・
「
立ち去れ」
只一言言われた
偉大なる世界よ
厖大なるこの世よ
僕が座る席は無いのだと言うのならば
僕も又
この身をこの場に置く事を止めよう
正確には、否定し拒絶し忌み嫌おう
世界が拒絶をする前に
世界から拒絶をされる前に
僕がお前を拒絶しよう
そして否定しよう
地も空も
全てを忌み嫌おう
嫌えば嫌う程
不思議と銀色の雨は余計に降り続けた・・・
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