御伽噺に憧れた
自分はお姫様だと
信じてやまなかった
あの日々が懐かしい
星は輝き
虹は煌めき
太陽は燃え
私の心も燃えていた
気持ちが高ぶり
ビルから飛び降りようとした
空が飛べると思ったから
世界を手に入れたと思ったから
誰からも愛され
崇められ
求められ
欲され
贅沢な毎日
何て素敵なのでしょう
何て素晴らしいのでしょう
正に夢物語
現実は血の雨が降っていた
私は叩き付けられ
這い蹲り
踏み付けられ
罵倒された
そうして気付く
王子様は来ないのだと
これは夢物語なのだと
夢は何時かは覚めるのだと
目覚めた私は
醜いシンデレラだった
薄汚れた嘘に犯され
私の心も腐敗していた
只一つ、真実がある
愛したあの人への想いは
それだけは本物だった
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