君の目に見えているモノは何ですか？
僕にはそれが余りに眩し過ぎて
見たくても見る事が出来ない

太陽よりも光輝き
火照り、潤む瞳
その眼差しこそが眩しい

海よりも深く沈み
尽き果ててしまう程に
遠すぎて愛おしすぎて
何が真実でどれが嘘か
それすらも霞んでしまう

僕には余りにも遠過ぎて
手を伸ばせど延ばせど
決して届きはしない

同じモノを見る事すら叶わず
共に歩む事すら叶わず
一体何を求めればいいのだろうか

いや・・・求めすぎて届かないのだ

だからこそ、余計に愛おしい

[0回]

壊れた世界は破壊してしまおう
壊れた人間も破壊してしまおう

腐った果実を食べた人々
嘘で塗り固められた愛にしがみつき
歪なダンスを繰り返す

ここは地獄か天国か

積み上げられた椅子は
今にも崩れ落ちそうで
バランスを取りながら踊るピエロ

ニンマリ笑って繰り返す
｢制裁を!!制裁を!!｣

零れ堕ちそうで痛い心
銀のナイフで刺し殺して
滴る赤い血の海で眠ろう

そこは地獄か天国か

ピエロは今もニンマリ笑う
壊して殺して世界を私を創ろうよ
愛の果実ならとっくり腐り朽ちている

焼き立てのケーキはいかが？
甘くて香ばしい夢の世界
てを伸ばせば
全て夢のせいに出来る…

[0回]

並べたハートのトランプ
私宛のはどれ？

小さな椅子に小さな女王様
恋を差し出せと鎌を振る

小道に誘う兎を追いかけ
ニンマリ笑った恋人に出会った

ここはどこ？ここはいつ？

気づけば始まる歪なお茶会
甘い紅茶に香ばしいスコーン
食べて飲んで
縮んで伸びて

時計の音がするわ
そろそろデートの時間かしら？

綺麗な白黒の薔薇園で
クスリと笑う妖精達

素敵なレストランでのお食事を
小さなお皿に大きな夫人
赤ん坊を抱きながら
手を繋ぐ私と誰かを横目で見ている

また時計の音がするわ
これからどこへ行きましょう？

鏡に映った私を見つけて
今度はそちらへ参りましょうか

[2回]

紅を引いた唇から零れたモノは
沢山の嘘と真実

偽りと欺きの中に隠された真実は
沢山の傷と膿

誰が壊す訳でもなく、只壊れて逝く

吐き捨てられた嘘も誠も
幾度となく心を巡り
誰かの心に響いて壊す
誰でもいい・・・
誰でもいい誰かが吐いて捨てる
誰でもいい誰かが拾い壊れる

それ程までに鋭い棘は
磨かなくとも錆びず
与えなくとも育つ

唇から滴り落ちる果汁の様に甘く
紅の様に赤い・・・赤い棘

気を付けて、
アナタのその棘も
誰でもいい誰かを壊している

[0回]

七色の涙
流したのは何時だったか
貴方と居た
空白の一日
記憶は果てて
涙も枯らす

忘れない様にと
フォークで刻んだ
あの日の思い出は只の雑草になった

愛していたのか
愛させられていたのか

長い夜が明けると
真っ白な私が
貴方と愛を忘れて目覚める

消してしまいたいのか
消えてしまいたいのか

アンバランスな恋は
金の糸一本に支えられ
今にも切れてしまいそう
蝋で固めてしまいましょうか？

不安定な想いは
醜い優しさで生き逃れ
今にも壊れてしまいそう
この際棄てて終いましょうか？

気づけばもう一度流す
七色の涙
今度は忘れない様にと
ナイスで刻む
私の心は
傷だらけに錆びていた

[0回]

銀色に光る夜空
逆さまお月様がニンマリ笑う
ランタンに火を灯して
今宵は朝まで踊り狂おう

「歪なメロディーが心地いいわ
紅茶を入れたの
早くお菓子を捧げなさい」

真っ赤な血の池に飛び込む少女
「さぁ、さぁおいで
一緒に叫ぼう」
手招きをするジャックオランタン

毒林檎を自分で食べた魔女
「今夜は魔法は効かないわ」

煙突屋根の家に皆集まる
お菓子は如何？
お菓子を寄こせ

黒い天使も踊り狂おう
鈍い音で悲鳴を上げるヴァイオリン
音に合わせて歌って踊って
白い天使も踊り狂おう

今宵は朝まで遊び狂おう
亡霊達が喜ぶように

[0回]

信じては裏切られた
あの日のワタシは神様しかいなくて
誰かの為とか貴方の為とか
そんな事どうでもよかった

一人が名前を呼べば
一人がワタシを忘れてしまう
あやふやな物語しか咲いていなかった

目の前に見えるのは嘘と真実
どちらを選んでも汚され
心に実ったザクロは腐り
誰のせい？と責めればよかった
無言の叫び声は誰にも届かない
目の前に見えたのはただの偽りだった

いつかは気づくと信じ
用意をしていたティーカップ
粉々に砕いて投げつける
神様近付かないで
暗闇から手を伸ばす天使
ワタシを嘘へと引きずり込む

誰かがワタシの名を呼び
ワタシも誰かの名を呼ぶ
心地好い響きが聞こえるまでは
ただの雑音だった

今なら分かる
夢見た少女は
ただの愚か者だった

[0回]

会いたい人はどこにいますか？
鏡の魔法で見付けたあの人
遠くて遠くて届かないけれど
私が見付けたから私のモノ

願い事をしましょうか
どうか言葉が届きますように

愛の言葉
切ない言葉
甘い言葉
まるでキャンディーみたい

ころころ転がって
落ちて割れて砕け散った

壊されたのは誰の愛？
問い掛けたのは誰の声？

願い事をしましょうよ
どうか私を見付けますように

貴方はどこに？
私はここに
二人はどこへ？
小人が案内してくれるわ

毒キノコを食べちゃって
余所見ばかりの案内人

食べさせたのは誰？
邪魔をしたのは誰？

会いたい人には逢えましたか？
未だに会えない遠い人
悪い悪い老婆が邪魔をして
私が見付けたモノを奪う

また鏡の魔法を使わなくちゃ
今度は何をお願いする？
愛がいつかは届くように
貴方が私を見付けるように

[1回]